起業からIPO準備、倒産そして再起までのある起業家の物語。誰も教えてくれない「転ばぬ先の知恵(ころちえ)」が満載

  1. 【実話】激動の経営ストーリー
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12 新規事業|成功!しかし本業の低迷を補うまでには時間が足りなかった

運命の出会いが新規事業を生み出した

以前から経営者として常にストレスを感じていたぼくは、アロマにとても関心があり、その効果に助けられていた。

専門店で教えてもらい、自分で自分好みにブレンドしたアロマオイルを、自宅での就寝時や、出張の時は飛行機の中やホテルでの入浴時や就寝時に使用していた。

そんな折、たまたま通りかかったアロマオイルの専門店に立ち寄った際、同じ男性であるお店のオーナーさんと生まれて初めてアロマの話で盛り上がった。

それからお客として何度か利用させてもらっているうちに親しくなり、色々な話をするようになっていった。

ある日、オーナーさんが「この商売では食べていけないので、お店をたたんで就職をしようと思っているんですよ。」と打ち明けられた。

(こんなに魅力のある商品なのに…。しっかりマーケティングを考えて一つひとつ実行すれば、ちゃんとビジネスになるはず。それにこの人はアロマの世界では本物だ。こんな人が埋もれてしまうなんてもったいなさすぎる。)

と思ったぼくは「一緒にこのビジネスを育ててみませんか?とりあえず勉強したいので当面ぼくが仕事がお休みの土曜日、お店を手伝わせてもらえませんか?」と提案した。

スマートフォンの普及でいつでもどこでも情報を得られるようになり、プロモーションカフェの売上の減少に歯止めがかからない状態が続いていた中で、新たな収益源を獲得しなければならないと考えていた自社にとっても可能性に賭けてみたかった。

初の店舗を立ち上げ、そして事業を軌道に乗せた

それから毎週土曜日には出勤し、朝から閉店まで、接客も行いながら沢山の話をした。そんな週末が4ヶ月ほど続いた。その間、資格も取得した。

徐々にマーケティングや店舗展開のイメージが出来上がってきた時、先ずは1店舗を出店するための事業計画の作成を始めた。

事業計画が出来上がると財務担当役員から出店のための融資の相談に銀行に行ってもらい、間もなく出店が決まった。

オーナーには正式に当社の顧問になっていただき、プロモーションカフェの中から優秀な店長を説得して、新規事業であるアロマオイル専門店の店長に就いてもらった。店長は期待以上のスピードで知識を習得し、見事に開店に導いてくれた。

多くの定番以外に、TPOに合わせたやオリジナルでブレンドしたアロマオイルを数多く揃え、お客様のニーズやお好みをお聞きしながら最適な商品をご提案するスタイルが徐々にファンを増やしていった。

そして1年半ほど試行錯誤を繰り返してノウハウを蓄積していった後、同じような店舗をやってみたいという人に、店舗作り、品揃え、スタッフ教育、販売促進方法などのノウハウを提供して開業支援を行うビジネスをスタートさせた。

開業支援した店舗は順調に増えていき、25店舗になり事業として成功し着実に育っていった。

しかし低迷していたプロモーションカフェ事業の衰退スピードは、この新規事業の成長スピードを遥かに超えるものであった。

そして決断の日が徐々に近づいていた。

★ストーリが全部まとめてあります★

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プロフィール


こんにちは。

真咲人(まさと)と申します。

長年勤めていた会社を退職して起業し、最終的には債務整理を行いましたが、とても多くの人に恵まれ、経営者として貴重な経験させてもらいました。

この経験をお話しすることで、頑張っている方のお役に立てればと思っています。

どうぞよろしくお願いします。

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